二次方程式の習得を目標とせよ!<高校受験スタートダッシュ!新中学3数学の俯瞰図(ふかんず)その1>
春休みも残すところわずかとなりました。
新中学3年生にとっては、今年は受験生。何かと周りからのプレッシャーも多いことかと思います。
今日はそんな新中学3年生に対して、前期の数学の勉強方法について書いてみたいと思います。この相関図、俯瞰図が頭に入っていると
・なぜこんな公式を覚えなければならないのか?(式の展開、因数分解、解の公式など)
・なぜこのような概念を学ばなければならないのか?(平方根、有理数と無理数など)
を理解した上で勉強を進められると思います。
まず1学期に学習する分野ですが、教科書によって多少の相違はあるものの
1.式と展開
2.因数分解い
4.平方根
い5.二次方程式
6.二次関数
という順番になっているかと思います。
この分野はお互いに相関していて、勉強するゴールは「二次関数」といえます。つまり
・二次関数を学ぶためには、二次方程式の知識が不可欠であり
・二次方程式を学ぶには式と展開、因数分解、平方根の知識が不可欠です
ただし、実際には公立高校の入試問題には「二次関数」はあまり出題されません。どちらかというと中2で勉強した「一次関数」がメインで、そこに絡めて二次関数の知識を問う問題が多く見れます。
そこで私は指導する際には、「1学期には二次方程式に関する問題を解けるようになること」を、特に公立高校志望の生徒さんに対しては目標において指導しております。
ここで二次方程式の典型的な解法として、いろいろな参考書に記載されている3つの解法を取り上げてみましょう。
1.因数分解を利用して解く
2.平方根を利用して解く
3.解の公式を利用して解く
という3つの解法です。
つまり、1学期に入ってすぐに学ぶ「式の展開」と「因数分解」は後に学ぶ二次方程式の解法としては不可欠な知識なのです。
またその次に「有理数、無理数」と「平方根」を学びます。特に「ルート」は今まで学んだことがない記号による計算ですから、かなり多くの生徒が
「ルート?なにそれ?うーん、私、わかんない」
と食わず嫌い的に苦手になってしまいがちな分野です。
しかし、ここをよく理解しておかないと、次の二次方程式に関して、入試問題レベルには太刀打ちできなくなってしまいます。
そして、最後の「解の公式」は中学数学では一番難しい公式です。前にも記載しましたが、このような複雑な公式を覚えるためにはコツがあります。それは
解の公式を使った計算練習をする際には、ノートの上にこの公式を書き写し、その公式をチラチラみながら20問解く。それで覚えなければ翌日も同じやり方で20問解く。これを覚えるまで毎日続ける。
というものです。とても単純ですが、みんなうまい方法ばかり探していて、この王道のやり方をやっていいないのです。
では、次回はこれらの関連性を意識した「1学期の数学の勉強の進め方のコツ」について詳しく書いてみたいと思います。