苦手分野を克服するための3つの秘訣
今回はチラシにも紹介した
「苦手分野を克服するための3つの秘訣」
について書いてみました。特に「数学が苦手」と考えている生徒さんについて考えてみますね。
●まず第一に「食わず嫌い」があげられます。
ここで私がいう「食わず嫌い」とは、問題の本質を考えずに
問題を見た瞬間に
「私、こんな問題、無理、無理、無理。。。。」
と考えてしまう生徒がたくさんいるということです。
例として以下の福岡県の平成26年度の大問4を見てみましょう
実際に解き方を覚えた上でこの問題を見たらなんてことはない。単なる1次関数なので、むしろ点取り問題ですが
私が指導してきた多くの生徒はこの問題を初めて見た瞬間に
「あ、グラフが書いてあるし、燃料が減る?え?
どういうこと?」
と考えてしまい
「私はこんな問題、苦手!」
と結論づけてしまっています。
このような一次関数の問題は毎年ほぼ多くの都道府県で出題されており、解き方が決まっています。
上記では
①問題に与えられた条件をグラフに書き込む
②問題に問われている値をグラフ上で見当づける
③連立方程式などを利用して値を求める
という手順さえも押さえておけば中学2年生で勉強する一次関数の点取り問題です。実際に成績中間層以上の多くの生徒たちはこの問題を落としません。
要するに問題の解き方を知らないが故に、点取り問題を「苦手!」と意識してしまう「食わず嫌い」が起こっているのです。
●第二に「基本的な公式、知識、例題の解き方」を知らないから問題が解けない。
つまり、根本的に知識が足らないだけなのに
「私は数学が苦手だ!」
と思い込んでいるパターンです。
例えばどんなに頭のよい物理学者、数学者であったとしても、腹痛や胸痛の診断はできませんよね?基本的な医学の知識がないのだから、わかるわけがありません。
つまり基本的な知識を身に着ける前から
「私は苦手!」
と考えてしまっているのです。
●基本的な演習量が足らない
これは中学数学でもっとも複雑な公式である「二次方程式の解の公式」を例にとって考えてみましょう。
「解の公式をなかなか覚えられないので、覚え方を教えてください」
特に中学3年生前期にはそのような声を多く聞きます。
実は覚え方は簡単です
ノートの上の隅にこの解の公式を書き写し、それをチラチラみながら20問くらい解きます。
翌日も同じようにして20問解き、覚えるまで毎日それを続けるのです。
実はこれは誰にでも思いつくような地道な勉強方法です。
つまり覚え方に王道はなく、どんなに優秀な子でも、このような地道な努力をして複雑な公式を覚えているということです。
解の公式のように特殊に複雑な公式についてのみでなく、これは勉強全体にいえることです。基本的な公式、理論、解き方などわかっていても、演習量が足らないが故に問題が解けないパターンが最も多くみられます。なかなか自分自身ではどの部分が自分に演習量が足らないのか見つけにくいのです。
実は、われわれ家庭教師、塾講師がもっともお手伝いできるのがこの点です。
「理解しているが演習量が足らないので点数に結びつかない」
そういう生徒さんの弱点を見つけ出して補強していく。それが私の仕事だと考えております。